沖響の「復活」について  本番風景  「復活」曲目解説  

復活・楽章解説  ナブッコについて

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ついに終わったマーラーの「復活」、日が経つにつれ、少しずつ記憶が遠のいていきます。しかしここを見ればあの苦しい、楽しい日々が蘇る!(^_^)b

 沖縄交響楽団の「復活」について

 マーラーの交響曲は編成が大規模すぎて、第1番「巨人」以外、沖縄県内ではなかなか演奏される機会がありませんでした。

 沖響創立50周年に当たり、この機をとらえ、第2番「復活」を是非演奏しようと、2年以上前から計画をし、平成18年10月22日(日)に、各方面からのご協力をいただき、ついに県内初演が実現いたしました。

 オーケストラ練習は4月から本格的に開始、指揮の田代詞生先生には、4月、6月、8月、9月 、10月と、これまで以上に強力な指導をいただ きました。もちろん、団員もかなりハードに練習し、特に弦楽器は大変な難曲ということで、9月に入ってからは、ほとんど日曜日も練習に費やしました。
 合唱は8月から本格的に練習がはじまりました。

 おかげさまで、演奏会は無事終了し、1,200名ご来場のお客様からも大きな拍手をいただきました。

 指揮をされた田代先生、ソリストの安座間和美先生、兼嶋麗子先生ほか、出演の皆様、裏方お手伝いの皆様、陰ながら応援していただいた皆様、ご来場された1,200名以上の皆様へ、心から感謝申し上げます。

 今回の沖縄交響楽団の編成は、総勢 117名でした。単独編成では、間違いなく沖縄県内史上最大規模の大オーケストラです!
 (*2003年10月の県内ジュニアオケ合同演奏がこれをわずかに上回る)
 もちろん団員のみではなく、沖響OB、プロ奏者、琉フィルさんからのエキストラ出演多数です。多謝謝!


 沖響「復活」編成内訳

    弦楽器  63名 (1stVn15、2ndVn15、Va12、Vc11、Cb10)
    木管楽器 17名 (Fl 4、Ob 4、Cl 5、Fg 4)
    金管楽器 25名 (Tp 6、Hr 6、Tb 4、Tub 1、バンダTp 4、バンダHr 4)
                *バンダホルンは最後ステージに入り、ホルンは10名で演奏しました。
    打楽器等 12名 (Tim2、他Per 7、Hp 2、Org 1)

 出演協力合唱団
 沖縄県合唱連盟様に出演ご協力をいただき 、「沖響50周年記念演奏会合唱団」(合唱指導、宮城敏、ドイツ語指導:濱本亜美、稽古ピアニスト:武田光史)という形で、下記団体から約150名 の方にご出演いただきました。

 沖縄男性合唱団、那覇混声合唱団、城岳混声合唱団、混声合唱団フォンターナ、セラの会、アンサンブル「半音会」、沖縄中央混声合唱団、合唱団「SUI」、White Lily、ひばりが丘女性コーラス、女声合唱団「星砂」、女性合唱団「華」

 楽器等借用について
 また、打楽器、ハープ、キーボード、管楽器特殊楽器、ひな壇など多くの団体や個人の方々から借用させていただきました。心からお礼申し上げます。

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 本番風景

 田代先生から沖響への贈り物としての、演奏会本番写真が届きました。DVDももうじき手元に届く頃かと思いますが、瞬間をとらえた写真もまた良いものです。田代先生へ多謝謝!

 クリックすると640×480サイズの写真が見られます。

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 作曲家 グスタフ・マーラー(1860−1911)

 
 マーラーはボヘミア地方(現在のチェコ)で生まれ、ドイツやオーストリアで名指揮者として活動しつつ、10曲の交響曲(「大地の歌」を含む) や歌曲を作曲した。
 彼の交響曲は、現代オーケストラの重要なプログラムの一つとなり、よく演奏されている。
  今回、沖響が演奏する第2番「復活」は、第1番「巨人」のあと、1888年から1894年にかけて作曲された。

 交響曲第2番「復活」の特徴

 (1)音楽の意味
  死後の「復活」(英:Resurrection、独:Auferstehung)を信ずることにより、現世のつらさも肯定的に考えることができる、という考えが基本。
  悩み多き人間が、浮き世のつらさに苦しみつつも、「復活」の悟りを得て、肯定的に「一生」を終えることができる、「救い」をもたらす音楽。
  これを大編成オーケストラと声楽を組み合わせ、5楽章の交響曲形式で展開している。

 (2)大オーケストラと演奏効果
  バンダ(ステージ外の演奏者)や、多くの打楽器を含む100人以上の大編成オーケストラ。
加えて、木管楽器のベル・アップ(管を上に持ち上げる)や、ホルンなどのスタンディング演奏。

 特に第5楽章において、バンダとソリスト、合唱、オーケストラを効果的に使い、空間的にも立体的な音楽となっている。
 これらの演奏効果を確認するのもおもしろいかも!。
  
 (3)声楽付き
  
4楽章にアルト独唱、5楽章にソプラノとアルト独唱及び合唱が入る。歌詞はドイツ語。

 (4)曲が長い
  標準演奏時間80分! 指揮者によっては、CD1枚に入る演奏もある。

  生演奏だと、80分休憩なし。特に、第3楽章から第5楽章までは、アタッカといって、指揮棒が降りずに続く。(演奏開始前に、トイレに行っておかないと・・・・)

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 楽章解説

第1楽章 Allegro maestoso ハ短調 4/4拍子 約22分程度

 冒頭、Vnなどの緊張感あふれるトレモロのあと、低音弦楽器が激しく第1主題を弾く。この部分がとても印象的。
 安楽な生活をゆすぶるような、激しく、鋭く、緊張する音楽の部分と、それを慰める優しい部分が交互に繰り返される。
 最後、ラッパの合図のあと、オーケストラ全体が3連符で(人生の)坂を転げ落ちるように終わる。
 基本的に「問題提起」の楽章とされている。

第2楽章 Andante moderato 変イ長調 8/3拍子 約10分

 第1楽章とうってかわり、遅いテンポの3拍子で、弦楽器をメインとした優しいメロディー。
 人生の幸福を表すゆったりとした音楽に浸ってください。

第3楽章 ハ短調 8/3拍子 約11分

 しょっぱな、ティンパニが強烈に鳴らされる。
 前楽章の心地よいメロディーに「夢見心地」になった人は、この一撃で目を覚ます。

 今度は早めの3拍子で、「人生の中のいろいろな出来事」が、16分音符のスラーやスタッカートのメロディーで走馬燈のように流れていく。

 最後は、ドラの余韻が(除夜の鐘のように)静かに消えていく。一瞬の静寂の後、すぐに第4楽章のアルト・ソロが始まる。

第4楽章 変ニ長調 4/4拍子 約5分

 ドイツ語でUrlichit(原光、ウアリヒト)と題された、静かで厳かな楽章。

 アルトソロが、神から一筋の光を照らしてもらい、苦悩から抜け出て天国へ行きたい、と歌う。オーケストラは、「天国からの光」や、「天使」や、「天国への道」を思わせる伴奏音楽を奏でる。静かに終わった後、すぐに第5楽章に突入する。

第5楽章 約32分

 
全曲を締めくくるにふさわしい極めて大きな楽章である。3つの部分に分かれている。  

 冒頭、低音弦からはじまり、オーケストラ全体が強烈に鳴らされ、幕開けを宣言すると、静かになり、バンダのホルンが遠くから聞こえる。
 トロンボーンが静かに復活の主題を響かせると、最後の審判の前触れであるかのように、オーケストラがいったん盛り上がったあと、また静かになる。

 打楽器群が最弱音から一気にクレシェンドし、第2部が始まる。これが最後の審判 であろう。オーケストラは最強音で、これでもか、これでもかと演奏する。大地は震え、すべては破壊され尽くされる。
 *自宅でこの部分をスピーカーから大音量再生可能な方は、かなりの防音環境にあるか、周囲の迷惑に無頓着な人でしょう。

 第3部の開始、真っ暗な荒野に啓示のラッパやホルンが鳴り響き、「夜鶯」の鳴き声が聞こえる荒廃した大地。この部分は、バンダとステージ上の演奏が混じり合う部分で、是非この立体音響を楽しんでいただきたい。

 そして、ついに、復活を呼びかける合唱が静かに、感動的に始まる。ここからは声楽がメイン。
 ドイツ語の歌詞で、曲の理解に重要な部分のみ掲載。

 合唱の冒頭、静かに
 Auferstehn, ja auferstehn, wirst du, 「よみがえる、そう、汝はよみがえるのだ」、と歌う。

 その声はどんどん高まっていく。

 アルト・ソロにより、
  O glaube,mein Herz, o glaube  Es geht dir nichts verloren!
   「おお、信ぜよ、わが心よ、おお、信ぜよ。失うものは何もないのだ!」

 ソプラノ・ソロにより、
  O glaube, :du wardest nicht umsonst geboren!
  「おお、信ぜよ。汝がいたずらに生まれてきたのではないのだと!」と歌われる。

そして、曲全体をつらぬく「復活」の思想を象徴する歌詞が歌われる。

まず、静かに、
  Was entstanden ist, das mus vergehen. 「生まれて来たものは、滅びなければならない。」

次に、確信的に大きく
  Was fergangen, auferstehn!       「滅び去ったものは、よみがえらねばならない。」

また、静かに
  Hor auf zu beben! Hor auf zu beben!  「震えおののくのをやめよ!」(繰り返し)

次に男性合唱の「雄叫び」、(男性合唱一番の歌いどころ!)
  Bereite dich! Bereite dichi zu leben.    「生きるために汝を用意せよ!」

このあとソロと合唱が、死と苦しみを乗り越える歌を高らかに歌い上げ、最後に合唱全体で、
(ここでオルガンが加わる)

  Auferstehn, ja auferstehn, wirst du, 「よみがえる、そう、汝はよみがえるのだ 」
  mein herz, in einem Nu!                  「私の心よ、今ただちに!」
  Was du geschlagen,           「汝の高鳴ったその鼓動が」
  zu Gott wird es dich tragen!      「神のもとへ汝を運んでいくだろう!」 と歌い、

圧倒的ド迫力のもとに全曲が終了する。
蛇足ですが、ドイツ語歌詞のAuferstehn(アウフ・エアシュテーエン)だけは、是非聞き分けてください。

 とにかく大規模な楽章で、聞く方も大変な集中力が要求されるが、聞き終わった後の「充実感」は、この曲ならでは!

 解説文責は、webmasterのk-cl です。勉強の足りないところ、独断・偏見多々有ると思いますが、学術解説ではありませんので、絶対間違いというところ以外は、ご了承ください。
 
一部、音楽之友社刊 作曲家別名曲解説ライブラリー1マーラーを参考にさせていただきました。
 ドイツ語歌詞の訳については、Wikipedia から引用しました。

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 ナブッコについて

 50周年記念演奏会のサブプログラムであるこの曲については、K氏による詳細な解説をいただきました。多謝! 下のリンクをクリックしてご覧ください。

 ヴェルディ/歌劇「ナブッコ」より、「行け、我が思いよ黄金の翼に乗って」解説

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